東日本大震災 時系列まとめ ブログ

東日本大震災の出来事を時系列にまとめました

東電旧経営陣裁判 論告求刑 3名ともに禁錮5年を求刑

2018年12月26日、東京地裁にて、東京電力福島第一原発事故の旧経営陣3名に対する、強制起訴の検察官役の弁護士による、論告求刑が行われた。要点は下記の通り。

  • 勝俣恒久 元会長
    2009年2月11日に開催された「御前会議」にて、原子力整備管理部長が14メートル程度の津波が来る可能性がある人もいる、と発言した際に、勝俣会長はそれを聞いたが何も対応しなかった。
  • 武黒一郎 元副社長
    事故に至るまでの経過において最重要の情報は、子会社が2008年3月に、長期評価を用いて算出した15.7メートルという津波の高さ。
    この情報は、同年6月10日に武藤副社長に報告され、防潮堤の設置が進言された。にもかかわらず、同年7月31日の重ねての報告の際に、「研究しよう」の一言で一蹴した。
  • 武藤栄 元副社長
    2009年4~5月に原子力整備管理部長から詳細な報告を受けたにも関わらず、津波対策工事を行う必要は無いと即断。
    また「報告が無かった」などと供述し、報告しなかった者に責任を転嫁している。巨大津波の危険性の情報を受けているのだから、詳細かつ最新の情報を収集する責任は被告にある。
  • 3人の責任の大きさに差をつける事情はなく、いずれの被告に対しても、業務上過失致死傷罪の最高刑である禁錮5年を求刑。
  • 死者数は44人。負傷者数は13人。被害者の苦しみと無念は、あまりに大きい。

2019年3月に弁護側の最終弁論が予定され、結審する見通し。