東日本大震災 時系列まとめ ブログ

東日本大震災の出来事を時系列にまとめました

東日本大震災 死者数 行方不明者数 の推移

警察庁まとめの数字。読売新聞一面掲載のもの。

まとめ時刻はほぼ0時ごろだが、震災初期には一定していない。 河北新報も警察庁まとめの同様の数字を掲載していた。 朝日新聞は、自治体発表の行方不明者分を取り入れるなど独自の数字を掲載していたが、自治体発表分の行方不明者が下回る見込みとして、4月9日から警察庁まとめの数字に切り替えた。

 

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東日本大震災 3.11 時系列まとめ (貞観津波から震災後まで) ニュースで振り返る大津波と原発事故下の生活

東北地方太平洋沖地震発生時刻は、2011年 (平成23年) 3月11日金曜日 午後2時46分18.1秒。

第1波の津波到達までかかった時間は、気仙沼広田湾内で8分、宮古で15分。つまり、地震発生後、すぐに高台にかけ登らなければ助からない。

また、第一波よりも第2波、第3波の方が高い場合が多く、函館では8時間後に、九州宮崎では13時間後に、最大波高が来た。

第1部: 危機の1か月

西暦日時 本震との時間差 出来事
2011年3月7日 4日前 <4号機の奇跡>本来ならこの日に、4号機直上の原子炉ウエルに貯めた水を抜き取る予定だったが、治具が作り間違いのため使えず、作業は3月下旬にずれ込むことになる。奇しくもこの残された水が4号機燃料貯蔵プールの空だきを防ぐことになる。 朝日
2011年3月9日 2 日前    
11:45 2 日前 三陸地震。M7.3
11:48 2 日前 津波注意報発出 青森県太平洋岸~福島。岩手で55cmを観測。
14:50 2 日前 津波警報解除
2011年3月10日 1 日前    
6:28 1 日前 津波注意報発出 福島県沿岸。宮城で11cm観測、福島は観測されず。
7:30 1日前 津波警報解除
2011年3月11日 当日

金曜日。
福島県相馬市では、曇り、気温-1.8~8.3度。
仙台では、晴後雪一時曇り、夜は晴一時雪、気温-2.5~6.2度。
宮古は、この日から3月31日まで気象観測ができなくなった。
盛岡は曇り時々雪、気温-3.6~4.2度。 
「東日本 巨大地震」 (読号外) 、「宮城震度7」 (河号外) 。
津波
1号機冷却できず炉心損傷。

 
1:54 13 時間前 三陸沖でM5.4の地震。M5以上では最後の前震。
13:09 1時間37分前 岩手県宮古、干潮時刻。
13:31 1時間15分前 福島県相馬、干潮時刻。

14:46

午後2時46分18.1秒

本震 本震発生。北緯38度6分、東経142度51.6分。深さ24km。当初はマグニチュード7.9と発表していた(最終的にはモーメントマグニチュード9.0という破格の威力に上方修正される)。震度7:栗原市築館、6強:岩手県南部、宮城県福島県浜通り茨城県、栃木県などの一部。名古屋:震度4、鹿児島:震度1
14:46 0 分後 本震の緊急地震速報発出14時46分40.2秒。
14:46 0 分後 東北新幹線、早期地震検知システムにより地震波が来る前にブレーキをかける。
14:47 1 分後 東京大手町、大きく揺れ始める。震度5強。東京タワーの先端アンテナ折れ曲がる。浦安で液状化
14:49 3 分後 大津波警報発出 岩手、宮城、福島の3県。 (他に警報、注意報あり)
14:49 3 分後 大阪、大きく揺れ始める。震度3。大阪府咲洲庁舎で内装材一部破損、エレベータに5人閉じ込め。 気・読
14:49 3 分後 東京大手町での最大加速度 241.7ガル。連動地震のため一番強い揺れが初めから3分後に来た。
14:53 7 分後 東京大手町、この時点でも震度2以上で揺れ続け、治まらない。
14:54 8 分後 気仙沼市広田湾沖GPS波浪計、津波高さ6mを観測。最初の大きな津波到達時間 気仙
15:00 14 分後 気仙沼消防署大島出張所、引き波を確認。 気仙
15:00 14 分後 東証ひける。東証急落179円安、10,254円43銭 朝日
    須賀川市 藤沼ダム決壊。死者7人、不明者1人。 NHK
    プロ野球オープン戦打ち切り。横浜スタジアム、横浜対ヤクルト7回コールド、明石球場楽天対ロッテ8回コールド。 朝日
15:01 15分後 宮古津波第一波到達 気2
15:08 22分後 小名浜津波第一波到達 気2
15:11 25 分後 気仙沼消防署大島出張所、押し波を確認。 気仙
15:13 27分後 銚子に津波第一波到達 気2
15:14 27 分後 大津波警報範囲拡大 青森県太平洋岸~外房(気)
釜石市に押し波到達。NHK釜石港の冠水の様子を生中継(NHK)
 
15:15 28 分後 市原市コスモ石油千葉製油所で発火。鎮火したのは3月21日10:10。 朝日
15:17 31分後 大洗に津波第一波到達 気2
15:18 32分後

大船渡で最大波高11.8mを観測 (気2)

巨大津波が猛威を振るう。東北沿岸部は壊滅的な被害。

3月20日東北電力調査報告によれば、東北電力女川原発を襲った津波高さは13m。敷地自体が1m地盤沈下。1号機では損傷により外部電源が11時間にわたり使えず。2号機と3号機には、冷却系に海水が浸入。非常用発電機3台のうち2台が海水をかぶって作動できず。しかし、全電源喪失は免れる。 

 
15:21 35分後 八戸に津波第一波到達 気2
15:21 35分後

釜石で最大波高9.3mを観測(気2)

この頃、釜石市をはじめ三陸沿岸、千葉県旭市まで大津波襲来(朝日)。釜石の状況の動画はNHK東日本大震災アーカイブスで視聴可能。当初は釜石港宮古港の津波高さの観測値は4m以上と報道されたが、明らかに過少の値であった。

 
15:26 40分後 宮古で最大波高8.5mを観測 気2
15:26 40分後 石巻市鮎川で最大波高7.7mを観測 気2
15:30 44 分後 大津波警報範囲が拡大 北海道東部太平洋岸~外房、伊豆諸島
15:35 49 分後 宮城県南三陸町志津川に大津波襲来。15:35~15:37の間で町を飲み込む。
15:36 50 分後 宮城県石巻市立大川小学校(犠牲者84名)で、津波の後、見つかった3つの時計のうち、ひとつは15時36分40秒を指して止まっている。残りの2台は37分46秒と38分53秒を指している。
15:37 51 分後 福島第一原発津波襲来。1~5号機で全交流電源喪失。さらに、1,2,4号機では直流電源も喪失。電源喪失に伴い、1号機の非常用復水器(イソコン、IC)の弁が自動的に閉鎖動作を始める。途中で電源が切れ、圧力容器の内側の弁1と弁4は半開きの状態で止まったためICの能力を大幅に失う。またこの弁の状態は制御室では電源喪失のため表示されなくなる。 民調
15:39 53分後 小名浜で最大波高4.9mを観測 気2
15:40 53 分後 この頃、気仙沼市鹿折地区で火災発生。鎮火は3月23日。 気仙
15:42 55 分後 東京電力は政府に「19条通報」。福島第一原発で全交流電源喪失が発生したため。 民調
15:44 57 分後 えりも町庶野での最大津波到達時刻。
15:44 57 分後 東北6県大停電、456万戸。
15:50 1時間4分後 福島県相馬港で津波高さ7m30cmを観測 NHK
15:51 1時間5分後 相馬で最大波高8.9mを観測 気2
15:54 1時間7分後 仙台市名取川河口の大津波猛襲をNHKがヘリで生中継。解説者が「うわぁ」と声を漏らす。この動画はNHK東日本大震災アーカイブスで視聴可能 NHK
16:00 1 時間14分後 気象庁は、本震のマグニチュードをM8.4に上方訂正。 気仙
16:08 1 時間22分後 大津波警報範囲さらに拡大 北海道東部太平洋岸~内房三浦半島~静岡、和歌山、徳島、伊豆諸島、小笠原
16:10 1時間 24分後 横浜に津波第一波到達 気2
16:11 1時間 25分後 父島二見に津波第一波到達 気2
16:21 2時間後 茨城県大洗港津波高さ4m30cmを観測 NHK
16:37 2 時間後 都電荒川線 全線 運転再開
16:40 2 時間後 文部科学省は、原子力安全技術センターにSPEEDIシステムを緊急時モードに切り替えるように指示。東電の10条通報を受けて。ただし官邸がSPEEDIの存在を知るのは14~15日ごろと枝野官房長官は後に証言している。 民調
16:45 2 時間後 この頃に、東京電力は政府に「15条通報」。1,2号機で電源喪失のため状況確認ができなくなり、非常用炉心冷却装置注水不能として通報。 民調
16:46 2時間後 父島二見で最大波高1.82mを観測 気2
16:52 2時間 6分後 大洗で最大波高5.0mを観測 気2
16:57 2時間 11分後 八戸で最大波高6.2mを観測 気2
    首都圏で500万人の帰宅難民が発生。  
17:00 2時間 14分後 高知県須崎港に津波第一波到達 気2
17:03 2時間後 宮崎県日南市油津での最大津波到達時刻。
17:13 2時間 27分後 宮崎県宮崎港に津波第一波到達 気2
17:22 2時間 38分後 銚子で最大波高3.5mを観測 気2
17:30 3 時間後 気象庁は、本震のマグニチュードをMw8.8に訂正。 気仙
17:30 3 時間後 この頃、気仙沼市海上で火災発生。鎮火したのは3月20日 気仙
17:38 2時間 54分後 横浜で最大波高1.55mを観測 気2
17:38 3 時間後 仙台での日の入り時刻。(東北地方大停電で、空には満天の星)  
17:41 3 時間後 余震の緊急地震速報発出
17:50 3 時間後 福島第2原発も政府に「19条通報」。 政調
18:06 3時間 20分後 那覇津波第一波到達 気2
18:10 3 時間後 1号機、炉心露出始まったと、後の調査では推定される 国調
18:18 4 時間後 1号機の非常用復水器 (IC) の圧力容器の外側にある弁2と弁3の表示灯回復。閉と表示されたため、1号機の冷却のため弁2と弁3を開く操作を試みる。弁1と弁4の状態は不明のまま。 民調
18:25 4 時間後 1号機の非常用復水器 (IC) の動作状態を発生するであろう蒸気から確認しようとするも、蒸気はわずかに出ただけで止まる。ICの空だきを懸念して、圧力容器の外側にある弁2と弁3を閉じる操作を試みる。 民調
18:26 4 時間後 東海道新幹線 全線 運転再開
18:50 4 時間後 1号機、炉心損傷始まったと、後の調査では推定される 国調
19:03 4 時間後 政府、原子力緊急事態宣言 NHK
19:13 4時間後 三重県鳥羽で津波高さ1m80cmを観測 NHK
19:15 4時間後 東京湾晴海港で津波高さ1m30cmを観測 NHK
19:15 4 時間後 「3月11日のマーラーすみだトリフォニーホール新日本フィルハーモニー交響楽団演奏会始まる NHK
19:34 5時間後 北海道森町で津波高さ1m80cmを観測 NHK
19:35 5 時間後 余震の緊急地震速報発出
19:36 5時間後 名古屋での最大津波到達時刻。
19:43 5時間後 岩手県宮古、満潮時刻。
20:01 5時間後 福島県相馬、満潮時刻。
20:40 6 時間後 銀座線 全線で運転再開するも、混雑のためすぐに運転見合わせ
20:40 6 時間後 半蔵門線、渋谷~九段下 運転再開
20:40 6 時間後 大江戸線、全線 運転再開
20:50 6 時間後 福島県が、大熊町双葉町に、原発から2キロ以内の住民を避難させるように要請する 朝日
20:59 6時間 13分後 高知県須崎港で最大波高3.2mを観測 気2
21:00 6 時間後 この頃に、浅草線三田線など部分的に運転再開
21:00 6 時間後 この頃に、班目春樹原子力安全委員会委員長は官邸に到着。「保安院が何かやってくれているんだろう」と期待していたが、保安院は対応に手間取っている状態であった。 民調
21:12 6時間 26分後 那覇で最大波高0.60mを観測 気2
21:23 7 時間後 政府は、福島第一原発の半径3km以内の住民に避難指示。10km圏内に屋内退避指示。  
21:30 7 時間後 1号機の非常用復水器 (IC) の弁2と弁3を、今後操作不能になることに備え、開ける操作を試みる。 民調
21:51 7 時間後 1号機原子炉建屋で放射線量が上昇したため立ち入りを禁止する 朝日
21:55 7 時間後 西武鉄道、大部分運転再開
22:00 7 時間後 保安院は会見で、1号機の炉心の水位はまだ十分に高いという認識を示す。しかし、これは水位計の故障による誤りであった。炉には、水などとうに無かった。炉心溶融という、あまりの高温になると水位計は正確に作動しない。  
22:10 7 時間後 京王、大部分運転再開
22:20 8 時間後 JR東日本は、仙石線普通列車1本と連絡が取れないと発表。
22:30 8 時間後 仙石線野蒜駅付近で、L字型に脱線した列車が発見される。
22:35 8 時間後 ドル円、一時円安 (83円30銭) に振れるも、円高(82円30-40銭)に戻す。 朝日
22:35 8 時間後 千代田線、大手町~表参道で再開するも、混雑のためにすぐに運転見合わせ
22:37 8 時間後 この頃に、有楽町線 池袋~新木場 運転再開
22:41 8 時間後 宮城県警 仙台市若林区荒浜地区で200~300人の遺体を発見と発表 日経
22:43 8 時間後 東急、大部分運転再開
22:50 8 時間後 銀座線 再び全線で運転開始
22:53 8 時間後 大津波警報範囲さらに拡大 北海道東部太平洋岸~内房三浦半島~静岡、和歌山、徳島~高知、伊豆諸島、小笠原。 (大津波警報範囲のピーク)
23:00 8 時間後 丸ノ内線、全線 運転再開
23:10 8 時間後 この頃に、東西線高田馬場~妙典 運転再開
23:15 8 時間後 横浜市営地下鉄、全線 運転再開
23:35 8時間後 函館での最大津波到達時刻。
23:40 9 時間後 この頃に、日比谷線、上野~中目黒 運転再開
23:50頃 9 時間後

1号機の格納容器の圧力が設計上の限界を大幅に超えていることが判明。(朝日)
<1号機の危機と幸運>
 最も建造が古い1号機は、設計方式も古く、他の号機とは全く逆に、「SBO(全電源喪失)の時に、自動的に原子炉を冷却系から切り離す」という危険な動作をしてしまった。このため、1号機が先頭を切って危機を引き起こしたのである。
 もはやいつ容器が破裂してもおかしくない状態。もし爆発すれば、超高濃度の放射性物質がまき散らされて、発電所では人間は作業はおろか、生存すらできなくなる。だが、発電所の周辺地域から逃げるには、他の号機や、近隣の第2原発も見捨てざるをえず、それらは同じく爆発するだろう。これは東日本滅亡を意味する。
 天の助けか、容器は破裂しても当然な圧力になぜかいまだに耐えていた。
 何が何でも圧力を抜く「ベント」を一刻も早く実現せねばならない。その途方もない危機の中で大震災1日目は過ぎていった。まだ、多くの人々が、津波から逃げ惑い、あるいは家に帰られない状態にあった。

 
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